私、ほぼ毎年この話題を書いていますね。でもまた記録を更新したらしいです。
東京商工リサーチの発表によると、2023年の調査で社長の平均年齢は過去最高を更新、63.76歳になったそうです。当然、国全体としての少子高齢化の影響です。
https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1198339_1527.html
もちろん少子高齢化以外にも色々な要因があります。今回挙げられた要因の1つには後継者不在があります。こちらも61.0%と、初めて60%を超えたとのことなので、事態が深刻であることを物語っています。
日本独自なのかはわかりませんが、オーナー社長であれ、サラリーマン社長であれ、現役の社長が後継者を育てようとしていないことは明らかです。後継者は1年、2年で育つものではないので、何年も前から長期的なビジョンをもって後継者を育てようとすることが不可欠なのでしょう。にもかかわらず、取り組んでいない社長が多いということです。
あとは若いサラリーマンたちが社長になりたがらないという現代の問題もあります。大企業が不祥事を起こし、偉い人たちが大勢の前で頭を下げている姿が大々的に報道されると、それを見た若い人たちは「自分も頑張って社長になりたい。」とは思わないでしょう。出る杭を打つ日本文化が大きくマイナスに作用しています。
そして今回の調査結果には書かれていませんが、自分で起業する人が異常なほど日本に少ないのも社長高齢化の主要因になっていると私は思います。ブランド力がある大企業や役所を良しとする文化、リスクを嫌い安定を好む文化、人と違うことを嫌う文化、すべてが悪い方向に働いています。
社長の高齢化は制度、文化に深く根付いた問題です。これから何年も続くことは間違いなさそうです。