大きなホテルチェーンや航空会社では常識となってきたダイナミックプライシングはその時の需要と供給で販売価格が変動する仕組みです。早い話、寿司屋などで昔からある「時価」なのですが、最近ではAIを使って理論的にこの価格が自動計算されるようになったわけです。米国系のホテルチェーンだと連休やイベント開催時にはホテルの価格が通常の2倍どころか3倍、4倍、いや下手すると10倍くらいまで跳ね上がります。
このダイナミックプライシングがレストランにも導入されるのではないかという話をこのブログに書いたのは約1年前のことです。
それがいよいよ現実化してきたようです。ついに米国で大手ハンバーガーチェーンのウェンディーズがダイナミックプライシングを導入すると発表しました。https://news.yahoo.co.jp/articles/166f69b7e38918d1d39b1269c952f26de5f48faf
ところが、これによりランチなどのピーク時に大幅値上げになると思った消費者からのクレームが殺到し、CEOが「ピーク時に高くなることはない。」「逆にオフピークを狙えば得する仕組みだ。」と釈明したとのことです。
この話、結構面白いと思います。
資本主義のリーダーであるはずの米国でも、このダイナミックプライシングの仕組みを嫌がる人が多いということですね。そう考えると日本で同じことをやれば更に大きな反発が生まれそうです。
その一方で、農産物やガソリン、貴金属類、株、土地などは古典的に時価であり、ダイナミックプライシングが当然のように通っています。ホテル、飛行機も浸透してきました。しかしレストランではまだまだ抵抗があるようです。
資本主義先進国である米国で、今後このダイナミックプライシングが浸透していくか注視したいところです。。