友人のお嬢様が新卒で一流企業にめでたく就職したものの1年で辞めてしまったという話を聞きました。「ああ、またか。」という感じです。

転職すること自体は大賛成です。私自身、数回転職をしたおかげで色々な経験を積むことができて本当に良かったと心から思っています。

しかし1年以下での転職は早すぎます。このブログに何度も書いている通り、1年以内で本当に身に付く仕事はありませんし、1年以内で本当の楽しさがわかる仕事、達成感が味わえる仕事もないでしょう。給料がアップしたり、人から感謝されることもありません。私なら採用時に候補者の職務経歴書に「前職で学んだことを活かし」と書いてありつつ、その仕事が1年以内だったら即・不採用にします。そんなことで「学んだ」と思っているような人に仕事を任すことはできません。

1年以内で辞めた人の理由を聞くと、多くの人が、「思った仕事と違ったから」「上司と意見が合わなかったから」「給料が低かったから」などと言います。私に言わせると、いずれも1年以内じゃ無理です。そもそも、経験が浅い人が「思った仕事」というのは、現実と違って当たり前です。上司と意見がすべて一致することはありません。経験が1年以内の人に高い給料が出ることもあり得ません。いずれも自分で選んで決めたことなのに短期間で辞めたということは、その選び方が甘かったか、決意が甘かったわけです。

「通勤が思ったよりキツイ」「子育てに忙しくなった」…などもしかりです。どの理由も大切な仕事を辞めるものとしては、私の世代からすれば考えられないことです。

時代の変化かも知れませんが、プロとしての意識が高い人が減ったのも事実だと思います。