日本企業の大半では一人の人が多くの役割を持ち、色々な仕事をこなすのが一般的です。零細企業は人が少ないので1人、2人の人に仕事が集中するのは仕方ありませんが、1,000名や10,000名いる大企業でも色々な仕事を兼務している人が多いものです。それだけ人がいたら役割分担できると思うのですが…不思議です。

先日聞いた、ある急成長した米国企業はその反対で、役割を超・細分化しているそうです。例えば営業DMを送るという仕事なら、リストを作る人、DMを書く人、DMのシステムを作る人、DMを発信する人、返事を受けて回答する人、その先に商談に進める人…といった具合です。もちろんDMに含まれる画像や資料もそれぞれの担当者がいるのでしょう。さらにそのDMの数が何十万とか何百万通とかいうレベルなら、それぞれの担当が2人ずついてもおかしくありません。私の会社ならこれすべて一人でやりますし、日本の大企業でもそういうところが多いと思います。

一人が兼務することにより全工程を理解した上ですべてを行うため前後の工程を考慮した上で1つ1つの作業ができる上に、全体の統一性が保たれるというメリットがあります。その反面、部分部分の専門性はどうしても低くなってしまいます。またその人が一人辞めたらすべて終わりという可能性もあります。

どちらが良い悪いというわけでもありませんが、高い専門性が求められる今の時代は、やはり細分化の方が合っているのではないでしょうか?