私は最初に注意されたので、以後間違えないようにしているのですが、英語がかなり上手な人でもやってしまうことがあります。

英語を習い始めた時などに、「英語では相手のことをファーストネームで呼ぶ」と教わるのでしょう。それを真に受けて、どんな場合でも「Hi John!」などファーストネームで呼ぼうとします。しかし本来ビジネスの場では、特に初対面の相手には「Mr. Smith」というように敬称+名字で呼ぶ方が一般的です。相手の方から「Johnでいいよ!」と言われてからファーストネームで呼ぶのが正式なマナーです。最近は若い人やネット系の業者などで、特にB2Cの場合にあえて最初からメールやチャットで「Hi John!」と呼びかけることもありますが、B2Bでは避けたいところです。

米国映画やドラマを見ていると、よくわかります。社内で普段会っている人同士は相手が上司でもファーストネームで呼ぶことがありますが、社外の人、特にお客様や偉い人に向かっては名字で呼んでいます。医者同志は上下にかかわらず「Dr. Smith」と呼んでいますし、警察や軍隊では親しい間以外は肩書付きで呼び合っています。ビジネスでも怖い人、すごく偉い人に対しては、ずっと名字で呼んでいたりします。ただしそんな人たちでもプライベートの席では上司に向かって「Hi John!」などと軽くファーストネームで呼んでいるのが日本と異なるところでしょう。TPOがかなり厳密に決まっているようです。

私たちがビジネスで初対面の相手の相手を呼ぶときは、やはり敬称+名字で呼ぶようにしたいものです。