当たり前のことです。でも大企業では結構「あるある」なのです。
例えば、こんな感じです。
「A社の提案はどうした?」「はい。提案書をメールで送りました。」「それでどうなった?」「今は返事待ちです。」「1週間経っているぞ。」「ではもう一度メールを送っておきます」
ありがちな会話です。ここで、この担当者はメールを送ることが仕事になっていますね。もしかすると、メールを送ることがゴールになっているかも知れません。この担当者はメールさえ送っておけば、自分の仕事は完了したと思っているのです。
メール以前の時代にもありました。営業成績を聞かれると「100軒訪問しました。」「100人に電話しました。」といった感じです。いずれも手段と目的が入れ替わっています。
もちろん大企業でなくても、中小企業、零細企業だってあります。しかし組織の規模が小さければ立場にかかわらず経営との距離が近いため、目的意識がより明確になるはずです。メールを送るのは契約を取るためであり、契約を取るのはお客様と会社、そして社会に利益をもたらすためだという意識がより強いでしょう。これが1万人もいる大企業だと、1年目の営業マンが「お客様と会社、世の中に貢献する」と意識して仕事をすることは難しいものです。
しかし組織のサイズ、組織内の立場にかかわらず、常に目的意識をもって働かないと、本来の目的達成はできません。そして働くことが単に給料をもらうためにならないようにしないと、つまらない人生になってしまうと思うのです。