以前にも一度書いていますね。
統計においては、基本中の基本です。10人に聞いて7人がYESと答えたからといって、それが世の中全体の傾向とは全く言えません。世の中の傾向として言うのであれば、最低でも10,000人あるいは100,000人あるいは1,000,000人に聞いた結果でないといけませんね。
私たちの仕事である、ウェブサイトのアクセス解析などでも特に重要です。1日10回しかアクセスがないウェブサイトのデータを見て、その海外地域別アクセスが米国4:欧州6だった場合、「米国より欧州からのアクセスが多い。」といったところで、「欧州でよく閲覧されているので、今後は欧州に力を入れた方が効果的。」という結論にはなりません。これが1日10万アクセスがあるウェブサイトで4:6なら上記結論は正しいと言えるでしょう。
これはいろいろなことについても当てはまります。例えば入社3ヶ月目の人が「私の経験上…」と言う話をしても全く説得力がありません。一方、30年間同じ仕事をしてる人が「私の経験上、こういうことです。」と言えば大変説得力があります。これは分母が違うから当たり前のことです。
何かのデータを分析する時、何かについて語るとき、あらゆることで大きな分母を持って語るということは、とても重要だと思います