これはどんなビジネス、どんな立場でも同じだと思います。

往々にして自分で起業した社長は超が付くほどの楽観主義者です。そうでないと、そもそも起業しないでしょう。私が知る限り、規模の大小にかかわらず自分で起業して店舗や会社を営んでいる人は、個人事業主から大企業の社長まで、全員が超ポジティブ思考な楽観主義者です。

また営業マンも楽観主義者が多いはずです。大抵の業種でお客様の悩みを解決するのが営業マンの仕事です。特に難しい質問をされた時に前向きな姿勢を見せることが出来なければ、物を売ることはできません。営業マンは何事もポジティブに捉える人が多く、明るい人が多いのは事実です。

ところがですね…。
どんな場合でも楽観過ぎる人、ポジティブ過ぎる人は要注意です。

私が今日読んだコラム*によると組織のマネージャーがポジティブ過ぎて、例えば部下が真剣に悩んでいる時に話も聞かず、「大丈夫、大丈夫!うまくいくよ!」とか、根拠もなく「必ず無事に解決するよ!」とか答えてしまうと、相談した方はかえって不信感を抱いてしまうとのことです。また物事には必ずいい面と悪い面があるものですが、ポジティブな人は常にいい面しか見ようとしないため、議論を避けていると思われることもあり得るようです。それでは信頼を失ってしまいます。

ポジティブなのは素晴らしいことですが、部下に対してもお客様に対しても、あらゆる場合において根拠なくすべてにポジティブ過ぎるのは考え物です。最低でも相手の話をじっくり聞いたうえで判断することが不可欠です。

(*Harvard Business Review Jan 30, 2025)