あるビジネス講座の宣伝に書いてありました。とても的を射ていると思います。
今の時代、ビジネスセミナーもプレゼンテーションも大半がパワーポイント(通称「パワポ」)、または同様のプレゼンテーションツールを使用しています。私自身、何かの講演やプレゼンテーションを行うときは100%使っている気がしますし、多くの方が同じでしょう。
これ自体は悪いことではありません。
どんなプレゼンテーションでも、音声だけでなく画像を加えることにより伝える効果は倍増します。聴く側も聴覚だけでなく視覚を使うことにより理解度が一気に高まり記憶にも残りやすくなることは明白です。
ところがですね…。
パワポに頼りすぎで、それを読むことに専念している講演者が多いことも事実です。パワポに書いてあることを音読するだけ、または書いてある内容を説明するだけでは、講演者の意味がありません。録音で十分です。官僚が書いた原稿を棒読みしている大臣と同じです。
本来、パワポは話の補助資料として使われるべきものなのです。あくまで話が主役、パワポは脇役、いやそれ以下、単なる道具の1つであるべきなのです。
小さいころから学校でスピーチの教育を受けている米国と違い、日本では人前で話す訓練がされていないことも大きな理由ですし、社会人になってからもプレゼンテーションの勉強や練習をやろうとも思っていない人たちも問題です。
パワポに頼らず、聴衆に向かって語り掛け、聴衆と一体化して場を作るのが人間の役割です。パワポを説明するだけの人、原稿を棒読みするだけの人は、そのうちAIに取って代わられるでしょう。