コロナ禍の飲食店でこれを初めてみた時、これによって店員と客の接触がなくなるし、店員不足を解消できるし、画期的だと感動したものでした。
ところが、何度かこのブログにも書いている通り、コロナが一段落した今となってはマイナス面の方が強い気がしてきました。
そして先日、ある飲食店で「フツーに注文させてくれ!」というお客さんを目撃して、また考えてしまいました。
店員さんが何人もいる飲食店でモバイルオーダーを使う利用者側のメリットは一体何でしょうか?
家でやるネットショッピングなら、ネットにより選択肢が格段に広がる上、店に出向く時間と費用を0にできるので、利用者側にとって大きなメリットがあります。送料を払っても大抵はペイできるでしょう。食事のデリバリーもしかりですね。
店や宿、交通機関の予約も同様です。電話は時間を選ぶし、かけたところで中々つながらなかったり、出なかったりすることを考えるとネット予約の方がはるかに楽です。宿や交通機関ならネット予約の方が安い場合も多いでしょう。
しかし飲食店に行って、席に着いてからスマホで注文する場合、これらのメリットはまったくありません。料金が安くなるという話も、私が経験した限りではありません。
本来なら店員さんがやるべき注文入力の作業を客が代行するのです。
単に、店員さんが楽になるというだけではないですか?
ひどい場合、客が入力している間、店員さんがおしゃべりをしていることもあります。
私としては、店に入って目の前の店員さんに「ビール1杯!」と言えば済むところを、「スマホでQRコードを読んで、専用サイトを開いて、メニューを開いて、ビールを探して、注文個数を入れて、確認ボタンを押して、確定ボタンを押す」という作業を負担しなくてはなりません。
私は大嫌いです。
同じ思いの人も多いのではないでしょうか?
これによって割引があるのならともかく、客側にとって何らメリットがないのであれば、このシステムは長続きしない予感がします。