先日あるお客様から「もし31日がキツイのなら、別に来月でも構いませんよ。特に決まりがあって期限を定めているわけではないので。」というメールをいただきました。
とても心の広い、ユニークな方であることがこの一文だけでわかりますね。もちろん、だからと言ってご厚意のお言葉に甘えてはいけません。
実際いろいろな仕事において、例えば3月末までに納品しないと会計上の問題があるとか、大切な商談に間に合わないとか、多くの人に告知しているので1日でも遅れると大損害するとかの理由で期限が決まっている場合もあります。これらは必ずその日に間に合わせないと大変なことになります。
他方、単に「キリが良いので今月中」というレベルの期限もあります。その場合は、最悪、延長することだって可能です。
しかし、私としては期限のない仕事はないと思っています。
大きな仕事はもちろん、日々のどんな小さな仕事だって期限があります。例えば今日この資料を夕方6時までに仕上げる、机の整理を今週中にやる、ミーティングは10時開始で10時15分に終わらせる、など、どんなことだって時間を決め、その時間内に最大限にやるのが仕事です。「終わりは決まっていない。」「納期はいつでもいい。」という仕事は本来ありえないのです。いつでもよければ後回しになってしまい、結局やらなくなることが多々ありますし、質も大きく低下します。終わる時間を決めなければ、必ず遅くなります。
もしかしたら日本の会社では「終わりは決まっていない。」「納期はいつでもいい。」という仕事がたくさんあるのかもしれません。これは生産性が低下する原因の1つです。
大事な仕事の期限はきっちりと決め、それまでに必ず間に合わせるようにすること、そして小さな仕事でも、自分たちで期限を決め、常に時間を意識しながら仕事をすることはとても大切です。その一方で、最悪間に合わなくて良いものは、可能な限り調整するといったメリハリが必要だと思います。