そんな話を耳にしました。まあ、あり得る話ですね。

新聞や雑誌の記者は昔なら自分の足を使って1日に何人、何十人もの人に会って取材し、話を聞いてそれを情報としてまとめ、記事にするのが仕事だったはずです。

それが今では人に会わなくてもネットですべて情報収集できてしまいます。政治でもビジネスでも、要人たちが自ら頻繁に情報発信するようになりました。なので直接会って話さなくても、「生」の声をリアルタイムで得ることができるのです。それらを整理すれば記事になります。

社会ニュースも同様です。わざわざ現場に足を運ばなくても、TwitterなどSNSを見ればリアルタイムのニュースを把握することができます。火事でも交通事故でも、たまたま現場にいた人が映像付きで瞬時にアップしています。記者は、それを見てストーリーを組み立てれば記事が完成します。

もちろん一流と言われる新聞や雑誌、ネットメディアの記者は今でも自分の足で取材に回っています。しかし、それ以外のところは一日中室内にこもってネットで情報収集しているだけの人もいるわけです。

ネットのニュースで、「xx氏が自身のXを更新。トランプ関税について苦言を呈した。」なんて書いてあるだけの記事が散見されます。この記者たちは、自宅にいてスマホだけで情報収集している可能性もあります。

これでは情報としてほとんど付加価値がありません。数年内に仕事をAIに奪われるでしょう。

その一方で、有能な記者がネット上には出てこない情報や誰もSNS発信していない情報を、昔ながらの方法により足を使って人に会い、話を聞き、情報収集して記事にすることの価値がますます高まっていくと思います。