会社近くのカフェで店員さんから聞きました。

コーヒーができたときにお客様を呼び出すためにお客様に持ってもらうブザーを、店側で回収し忘れ、お客様がそのまま持って帰ってしまうことが結構多いそうです。近所の人ならまた持ってきてくれるものの、旅行者、特に海外から来てる人は到底無理です。コーヒーのためにその人の住所や連絡先を把握しているわけではないので、一度忘れたら取り戻す事はほぼ不可能ですね。Appleタグのような追跡装置をつければ追跡も可能ですが、そこまでするほど高価なものでもなさそうです。

これを聞いて、ふと私が銀行員だった頃にあった話を思い出しました。

その時は、呼び出しブザーなど洒落たものはなく、プラスチック製の番号札を渡してお客様にお待ちいただく方法が一般的でした。そしてその番号札を回収し忘れる、あるいはそれ以前ににお客様の方で紛失しまうことがあったのです。

ところがですね…。
珈琲屋さんとの違いは、金額の大きさです。

このプラスチックの番号札をお客さんに渡して現金百万円を預かって両替を行い、完了後に札と引き換えに百万円を渡すことだってあります。つまり、考え方によってはこのプラスチック札の価値が百万円と言うことになるわけです。

単なるプラスチックの札ですが、そう考えると、悪用された場合には金額が大きいだけに大変なことになってしまいます。なので、たかがプラスチックの札といえども、現金同様に扱い、絶対に忘れないように必ず回収し、厳重に管理する必要があるのです。

最近、米国のお店などでは注文を受ける際にお客様の携帯番号を聞いて、できたらそこにショートメッセージを送る方法も時々見かけます。しかしプライバシーを極端なほど大切にする日本でそれを行うのは難しいかも知れません。

単なる呼び出しブザー、番号札ですが、安全確実な方法を見つけるのは難しいようです。