リバースエンジニアリングというのは機械工学の世界で一般的によく使われている言葉で、既存製品を分解することで構造や設計を明らかにするという手法です。これを元に設計図を書いたりソースコードを書くところまで行うこともあります。通常のエンジニアリングとはまったく逆に進めるので、「リバース」というわけです。

リバースエンジニアリング自体は合法ですし、勉強のためということなら特に問題はないでしょう。大きなメーカーなどでは自社の完成品を別の担当者がわざとリバースエンジニアリングをやることで、欠陥を探したり、安全性を確認したりということもあります。あるいは過去に作られて設計図が残っていないものであれば、リバースエンジニアリングにより復元できることもあります。

一方、ライバル社の技術を盗むために製品を買ってきてリバースエンジニアリングすると場合によっては違法にもなり得ます。もしその技術が特許取得済ならアウトですね。

さて。

先日お話した海外(英語圏)のお客様は、日本を主なターゲットとした新製品を紹介するホームページを作る際、自国語である英語のホームページではなく、まず第一優先とする日本語のホームページを設計し、完成させ、それから日本語ホームページを元にして英語を作る方法を検討したいとのことでした。これも「リバースエンジニアリングだな!」と言って笑っていました。

ちょっと本来の意味とは違いますが、コンセプトとしては共通点は確かにあります。これも新しいリバースエンジニアリング、業界独自のリバースエンジニアリングと言っていいかも知れません。