少し前までなら個人で何かを申し込む際、固定電話の電話番号は必須でした。登録されている固定電話の番号があれば、実際にその場所に住んでいるという証明になるので、信頼度がグッとアップしたのです。今の時代、固定電話がない人も増えてきて、そんなことを言ってられなくなったはずです。最近では必須にしているところは見ないですね。

企業に対しても同じです。これまでなら03や06といった大都市の市外局番がついた電話番号は必須でしたが、今やホームページにも会社案内にも固定電話の番号がないことが多々あります。

その一方で、やはり相手の実在を確認する方法として必要なこともあります。

例えば海外取引。メールとZOOM会議のみで進めてしまうことがありますが、それでは相手の実在を確認できません。いずれも無料または数千円程度で取得可能ですし、取得する際にID確認も住所確認もないので、その気になれば架空人物や架空企業を作ることは非常に簡単です。貿易商社の人が20年ほど前に会ったことがない海外のお客様とSkype会議で話しただけで実在を確認したと思い込んでしまい、失敗したという話を聞きました。支払いの後に相手が消えてしまい、Skypeアドレスとメールアドレスだけしか知らなかったために追うことができなかったそうです。やはりリアルでの相手企業訪問がベスト、最低でも固定電話での連絡は必須だということです。

また、いまだに欧米にある国際的な大企業、しかもIT系企業と取引を開始する際、オフィスの固定電話番号が必須で、実際に電話がかかってきて認証されることがあります。謄本や法人登記の証明書などをスキャンして送るようにいわれることもあります。

デジタル時代で便利になったがために、リアル訪問や固定電話による前近代的な実在確認が一層大事になってきたというわけです。