外国人、外人という言葉を、私たちは特に気にすることなく頻繁に使いますが、考えれば考えるほど意味が深く、本来は使い方が難しい言葉なのです。
日本は島国だからなのか、鎖国の歴史が長かったせいなのか、あるいはその両方かもしれませんが、日本では、日本で生まれ育った人以外をすべてまとめて「外国人」と呼びます。それがまだ日本国内なら良いものの、おかしなことに、外国に行っても、そこの人たちを「外国人」と呼ぶのです。
例えば、ドイツに行って、そこの人たちを「外国人」と呼ぶと、相手は何のことだかさっぱりわかりませんね。実際に、そういう人に何度も会ったことがあります。相手から「あなたの方が外国人でしょう」と言い返されるのが関の山です。
そう考えると、あくまで外国人という言葉は自分が日本にいて、自分が日本人の場合のみ通用する言葉です。
同様に、日本に来ている「外国人」は、自分たちが外国人だという意識は無いはずです。もっとも日本に既に長く住んでる人なら慣れているので自分のことを「外国人」だと意識しますが、自分がいつまでも外国人扱いされるのを決して快く思わないはずです。私たちだって海外に行って、そこで外国人と呼ばれ、長く住んでいるにもかかわらず、ずっと外国人扱いされているのは決して気持ちよくないでしょう。
外国人という言葉自体、日常的に使われるものなので避けようがなく仕方ないものの、その本来の意味をよく考え、使い方に十分な注意を払う必要があると、私は思うのです。特に海外マーケティングをする際はこの意識は重要です。