「雑談も仕事のうち」と習ったのは、私が銀行の本部で国際畑の仕事をやっていた時です。
夕方4時を過ぎると欧州拠点にいる仲間たちから電話がかかってくることが頻繁にありました。もちろん仕事の用事なのですが、そのついでに、「最近どう?」なんて話が始まり、気づくと1時間くらい関係のない雑談をしていたとういことがよくありました。まだネットがない時代です。
私は時間のムダだと思っていたのですが、その時に先輩から教わったのは、それも大事な仕事だということでした。
その意味は3つあると思うのです。
1つは本社スタッフとして、海外勤務にをしている人たちの話し相手になるのも仕事だということです。
もう1つは関係ない話により、親睦を深め同じチームとしての一体感を高めるということです。
そしてもう1つ、これが重要なのですが、雑談の中からビジネスに直結する大事なヒントを得ることも沢山あるということです。
確かにその時の経験で、いずれも痛感したことがありました。
これは今の仕事にも当てはまることです。今はネット時代で大半の連絡はメールやチャットで済ませている一方、時々海外にいる仲間やお客様と仕事に関係とない話で花が咲くことがあります。平気で1時間くらい経過します。でも、その中から現地の生の情報を聞き出すことができ、ビジネスにつながるヒントを得ることだって多々あるのです。
単なる仕事の愚痴や政治の悪口は何の役にも立たない雑談ですが、こうした雑談はとても有意義で、仕事上も大きなプラス効果があるものだと思います。