旅行には大きく分けて3つのタイプがあると言われています。
1.リゾート滞在型
行った先のリゾートに1週間以上滞在してゆっくりと過ごすタイプです。日本では「ゆっくり」と言ってもせいぜい3日間程度が一般的ですが、海外の旅行者、特に欧州やオーストラリアなどの旅行者の中には2週間から1ヵ月以上も同じところに滞在する人が多くいます。
2.都市滞在型
1つまたは2つ程度の都市に滞在し、その都市の中で色々と楽しむと言う旅行です。例えば東京のホテルに滞在し、毎日ショッピングやグルメ、美術館巡り、コンサート、スポーツ観戦などをその街で楽しむという旅行です。
3.周遊型
1カ所にとどまらず、行った先で複数の土地を回るという旅行です。
日本からヨーロッパなどに行くツアーの場合は何か国も回ることが多いかもしれません。反対に海外から日本に来た旅行者の場合なら、東京や大阪だけではなく、東京-大阪-長野-京都-九州-沖縄…などを回るという方法です。
その場合1つのところには1日、長くても3日程度しか滞在しません。とても移動の多い旅行になってしまいます。日本から欧州に行く場合は、一週間で十数都市も行くというツアーもあります。日本から海外に行く旅行者は休みが取りにくく旅行がしにくく、せっかくの機会だから見たいものを全部見て回りたいというのが気持ちが強いのでしょう。
今、インバウンドが日本にどんどん入ってくる中、この人たちを取り入れようと旅行業界などは大きく動いています。しかし、単に「インバウンド」と一括りにするのではなく、この3つのタイプを考え、どのタイプを取り入れたいのか、自分のところはどのタイプの旅行客に合っているのかなどを総合的に検討することが重要です。特に日本では1の場合でも短期間の旅行が中心だったので、2週間過ごしたいと考える欧州などの富裕層を取り入れる準備ができていません。
インバウンドを取り入れるためには、旅行のタイプを正しく理解し、正しい戦略を立てることがとても大切だと私は思います。
