米国のビジネスで使われる言葉です。より良い議論をするため、心を鬼にしてあえて反対意見を述べるというような意味です。

調和を何より重んじる日本的な文化では滅多にありませんね。

日本では上司に反論する人は滅多にいませんし、それどころか、同僚や部下の言うことに対しても反論をする人は稀です。一方、欧米の企業ではより良い結論を出すため積極的に意見を出し合う事は珍しくありませんし、企業によってこの「Devil’s Advocate」をあえて掲げ、出来る限りわざと反論するようにしているところもあるそうです。

今の時代、その対極にあるのはSNSの「いいね」でしょう。SNSの世界では、誰かが書いたことに対して多くの人が「いいね」を押します。意見に賛成な人だけでなく、多少異論がある人でも、「友達だから」とか「あえて争うほどでもないから」ということで深く考えず「いいね」を押している人も多いのではないでしょうか。いや、そもそも「悪いね」のボタンはFacebookにありませんし、あっても押す人は少数でしょう。

SNSの性格からすると、激しい議論を交わしてより良い答えを探求するのではなく、自分の意見に対して、安易な賛同を得て気持ちよくなるのが一般的です。ここにDevil Advocateが入り、議論を交わす余地はありません。

SNSは現実逃避の場所、心地よさを求める場所として割り切るのならそれで構いません。しかし、ここで自分の考えをすべて正当化し、他の意見を取り入れようとしなければ、視野がとても狭くなってしまうものです。(参考:2025年9月27日「エコーチェンバー現象」)

SNSを趣味として使うにせよ、ビジネスで使うにせよ、賛同されて当たり前であり、反論されることがまずないという事実をちゃんと認識した上で使う事も必要です。「いいね」ばかりのエコーチェンバーから脱失し、時にはDevil Advocateを受けることも大切です。