先日、ある全国的なシェアを誇る飲食店向けの予約システムがダウンしました。予約だけでなく注文、会計まで一括してできるという便利なものなだけに、ダウンした時の影響は大きかったと思います。しかも一番忙しい金曜日の夜だったので多くの飲食店がパニックになり、大きな被害を受けたはずです。飲食業界にとっては、メガバンクのATMが給料日や月末にダウンすることに匹敵するレベルだったかも知れません。
 
一方、業種は全然違いますが、FacebookやGoogleは創業当初のお金も人もない時代からシステムダウンだけは絶対に避けるように全力を尽くしていたそうです。人不足、赤字になってでもシステムにお金をかけ、とにかく信頼を失わないように頑張ったのでしょう。そして今日があるわけです。
 
一概には言えませんが…。
システムがビジネスの要であるはずなのに、その重要性の認識は企業によって温度差があるのではないでしょうか?もちろんダウンした会社だって十分に人とお金をつぎ込んでいるとは思うものの、本当に最優先にしているかは疑問です。
 
この規模のシステムには莫大な費用がかかります。しかしその費用が収益に直結するものではありません。ついつい、他のことに比べて優先順位が下げられてしまいがちなのだと思います。
 
一方、万一ダウンした時、金銭面だけでなく長期的な風評被害が莫大であるはずです。それを、もしこれら一流企業の経営陣が十分に理解していないとすれば、それは非常に残念なことです。