ネットショッピングで決済画面まで進んだものの、決済を完了させずに離脱してしまうことを業界では「かご落ち」と呼んでいます。その率は、なんと7割もあるそうです。つまり70%もの人が決済画面まで行くのにものを買わずに出て行ってしまうのです。
(出典:49 Cart Abandonment Rate Statistics 2023 -Baymard Institute)
もちろん、特に買う意思はなく見に来ただけ、つまりウィンドウショッピングしていた人も多数いますし、他のショップと比較したり、将来買うために調べているだけという人も多数います。それらの人が間違って「購入に進む」ボタンを押した後に画面を閉じると「かご落ち」としてカウントされるのです。
それ以外の人、つまり買うつもりだったけど中断したという人の理由は何でしょうか?
1.商品以外のコスト(送料、税、手数料)が高すぎる
2.アカウントを作る必要がある
3.配送が遅すぎる
4.クレジットカード情報を入れるのが心配
5.手続きが長すぎる
などが上位に挙げられています。
この中で送料、手数料というのはショップの抜本的な問題です。かつて楽天がアマゾンに対抗して送料をすべて販売者の負担にしようとしたところ猛反発されて中止したこともありました。そのくらい切実な問題なのでしょう。配送が遅いというのもしかりです。
しかし「アカウントを作る必要がある」「クレジットカード情報を入れるのが心配」「手続きが長すぎる」というのは、どうでしょうか?ネットショップを技術的に修復することで改善できるのではないでしょうか?
ショッピングカートだけでなく、問合せフォームでもまったく同じです。氏名、フリガナ、住所、電話番号、会社名、部署名…など多くの情報を入れる必要があるものは離脱率が高いと言われています。また誕生日など個人情報を入れるのも嫌われる傾向があります。
かご落ち率が高いショップや問い合わせが少ないウェブサイトは、こうしたことを少し改善するだけでぐっとよくなることが往々にしてあるものです。