つい最近、このブログで近所のスポーツクラブが採用方針を大きく変えて、「茶髪、ネイル、ピアスOK」にしたという話を書きました。一流ホテルなども同様です。多様化の時代、個性を重視する時代なので、当然ながら私は大賛成ですし、当社自体もまったく制限を設けていません。(まあ当社の場合は外国人も多いので、髪色などを制限することすら考えられないのですが…。)

その一方で、残念ながら自由にして採用枠を広げた結果、サービスの質が大きく低下したという話も耳にします。

実際はどうなのでしょうか?

統計データなどがないので、あくまで経験則や評判で主観的に見るしかないものの、結局は髪の色やスタイルではなく本人次第であること、あとは確率論なのだと思うのです。

髪を金髪に染めている人なら個性的な人や自己主張が強い人が多いような気がします。そう考えると、独自性、クリエイティブ力などが重視される職場なら、むしろそういう人を積極採用した方がいいと言えます。反対に高級ホテルやレストランなどの接客業でマニュアル通りのサービス、規律正しい対応などが求められるところには向いていないでしょう。やはり伝統のある老舗ホテルで派手な髪色、派手なネイルの店員やヒゲを伸ばした店員さんが出てくると違和感がありますし、そういう人は本来期待されている規律正しいサービスに向いていない可能性もありそうです。

また大企業などでは未だに個性をつぶすことが求められているので、個性的なスタイルの人は合わないでしょう。

そして最終的には確率です。個性的な人材が必要なので「茶髪&ピアス&ド派手なネイル」を採用したとしても、予想外にマニュアル的な人である可能性もあります。反対に地味にしか見えない人を採用したところ、意外に個性的だったといこともあるでしょう。

大企業が有名大学出身者を好むのも全く同じです。有名大学を出ている人なら頭がよく、従順で、言われたことを丸覚えし、疑いもせずにキッチリこなす可能性が高いわけです。そして高確率で当たるはずです。反対に外見が派手な人は個性が強く、そういう企業には合わない確率が高いので採用されにくいわけです。

私が通っているスポーツクラブで今見ている限りでは、枠を広げて髪型やスタイルにとらわれず色々な人を多く採用したものの、残念ながら本来スポーツクラブに期待されている規律正しさが乱れてきているような気がしてなりません。

やはり結局はその人次第、そして確率論なのです。