そんな話を耳にしました。これは私の実感とも一致しています。

例えば海外のお客様に説明するための原稿を作るとします。そこで、「渋谷について説明して」とChatGPTに依頼します。

すると渋谷の歴史から地理上の位置、人口、特徴、主なビジネス、主な観光スポット…などなど、延々と出てくるでしょう。非常に長い文章になるかもしれません。

それでは使えないので、次に、「観光で日本に来て、渋谷に初めて寄る人のために内容を絞って」と出すと、内容がグッとコンパクトになり、旅行客向けになります。

さらに不要な説明を削ったり、特定の場所について詳しく書いたり…というやり取りを繰り返し、最終的に使える文章が出来上がるというわけです。

今度はそれにイラストを加えようとして、「渋谷のイラストを描いて」と出してみます。これも上記と同じで、変更を何回も依頼し、最後に期待通りのものに仕上がるわけです。

ところが!
最近はChatGPTの方が上手になり、あらかじめ具体的な内容を聞いてくるようになりました。

下のスクリーンショットは実際に「渋谷のイラストを描いて」と出したのに対するChatGPTからの質問です。

早い話、「指示をもっと具体的に」ということですね。これにより、無駄なやり取りを省くことができるわけです。もちろん、それでも最低2回くらいの修正が必要になるはずです。

人間とのやり取りとまったく同じです。

一発で期待通りの回答が返ってくることは、滅多にありません。大切なのは、「これやれ、あれやれ」ではなく、具体的でわかりやすい指示をキッチリと出すこと、そして一発で出来なくても根気よく何度か修正を依頼して完成させていくことなのです。

ChatGPTなどの生成AIを「役立たない!」と投げている人の大半は、一発で100点満点が返ってくると過剰期待しているか、指示の出し方が悪いかのどちらかです。

こういう人は、人間とのやり取りも同じである可能性が高そうです