近くの韓国料理屋でもらったスタンプカードが財布に入らなかった際、ふと昔のことを思い出しました。
今から40年ほど前まで使われていた聖徳太子の一万円札は日本独自の仕様だったため、海外ブランドの財布にうまくフィットしませんでした。
そういえば日本のパスポートも今のスタイルになる前は諸外国のものと比べ二回りほど大きく、やはり外国製のパスポートケースには入りませんでした。
こういう例って無数にあると思います。そもそも携帯電話だって登場してから当面の間、日本が独自の企画を持っていたため、海外のものが日本で使えないことがありました。自動車だって、他の機械製品だって、食料品だってしっかりです。日本独自の基準があり海外製品を締め出していたため、海外から「非課税障壁」と言われてバッシングを受けていたこともありました。その後、規制が大幅に改善されたのと、参入する側の海外企業の涙ぐましい努力により、日本でこれらの製品も普及したのだと思います。
一方、相変わらずこの非課税障壁を甘く見ている外国企業は日本市場参入に失敗しています。左ハンドルの大型車のままで、しかも日本に販売拠点もサポート拠点もないままで自動車を売っても売れないのは当たり前です。
サービス業でもしかり。どんな業種でも同じです。
日本語対応や日本文化の対応の欠如など、同じような失敗例はたくさんあります。翻訳しただけのホームページが受け入れららないのも当然です。
もちろん、今でも規制などによって参入を邪魔している分野があることは確かです。しかし、それ以外のこと、言葉の事や文化的なことなどは企業の参入努力によって乗り越えられるものです。
いつもながら、異国に参入する際の現地化戦略がいかに重要であるかということを痛感します。