なぜか突然思い出しました。
私が大学を卒業して銀行に就職したとき、最初の研修でそろばんの練習をやったのです。もちろん、(インターネットやスマホの前ですが)既に世の中には電卓が普及しているし、コンピュータも浸透してきている時代です。多くの人はそろばんを使うことすらないはずです。
銀行でも当然、業務でそろばんを使うことはありません。しかし、「銀行員=そろばん」のイメージがあり、そろばんを使えるのが当たり前なので、実際に使わなくてもマスターしておくことが必須だと教わりました。そして使えるようになったものの、案の定、その後実際に使うことは一度もありませんでした。
現在、そろばんは単なる計算道具としてでなく、脳を鍛える目的などで活用されていますね。小さい子供が習いに行ったり、大人が趣味半分、脳トレ半分で始めたりしているようです。それはそれで素晴らしいことだと思います。その一方で、今の時代はプログラミングや英会話など習うべきことが山ほどあり、取捨選択しなくてはなりません。貴重な時間をかけてそろばんをマスターした方がいいのか、他のことに時間を使った方がいいのか、メリットデメリットをじっくり考えて正確に判断することが大切だと思うのです。