一般的に英語でblack hat (ブラックハット)と言えば悪者という意味です。昔の西部劇で正義が白い帽子、悪役が黒い帽子をかぶっていたことに由来するそうです。

これが最近、特にITやネットの世界では、ブラックハット=ブラックハットハッカーを意味することが多いようです。コンピューターやネットワークに外部から侵入することをハッキングと言いますが、その中で悪意を持ってハッキングしたり、犯罪になるようなハッキングをする人のことを「ブラックハットハッカー」と呼んでいます。業界によっては単に「ブラックハット」で通じることもあります。

また私たちWEBテクノロジーやSEOの世界では、同じ「ブラックハット」でも「ブラックハットSEO」を意味する方が一般的です。

SEOの手法は(西部劇のように…)「ホワイトハット」と「ブラックハット」に分かれ、まっとうなSEOを「ホワイトハット」、検索エンジンやユーザーに誤解を与えるようなことをやってランクを無理やり上げようとするSEOを「ブラックハット」と呼んでいます。

ホワイトハットSEOの例としては、ホームページのタイトルや各見出しを分かりやすく書いたり、質が高い情報を沢山書いたりすることが挙げられます。一方、ブラックハットとしては、SEOだけを意識して必要がない文章を長々と詰め込んだり、不自然なくらいにキーワードを詰め込んだりすることが代表例でしょう。その他、スパム的にあちこちのSNSやブログにコメントを書き込み、URLを埋め込み、外部リンク数を増やそうとする行為はブラックハットSEOです。またお金を払ってインフルエンサーなどに(あたかも自発的に書いてくれているような)記事を書いてもらい、リンクを載せてもらうような行為もブラックハットと言われることもあります。ただ、まっとうな有料広告だってこれと同じですし、「広告」と表示してあれば問題はないはずです。もちろん、表示がなければ、法律的にも問題があります。

現在ではGoogleのロジックが高度に進化し、AIも採用されているため、ブラックハットSEOかホワイトハットSEOかを正確に見抜けるようになっています。悪いSEO業者にだまされて多額の費用をかけてブラックハットSEOをやらないように、みなさまも気を付けてください。