最近は聞かなくなりましたが、今のJRが国鉄から生まれ変わった頃、よく話題になっていました。国鉄時代に必要以上の人を雇っていて、ほとんど何も仕事をしていない人が沢山いたということです。国鉄からJRに代わっても当然すぐに解雇されることはなく、例えば何かの特別販売するときに一般の民間企業なら1人でやるところを、JRが3-4人、いや5-6人くらいで売っていた光景が新聞に出ていたのを鮮明に覚えています。これを余剰人員と呼んでいました。

最近は言葉自体があまり使われなくなりました。しかし実際は多くの大企業や役所で存在しているのでしょう。例えば、小さなシステム会社に勤める友人から聞いた話ですが、今だに大企業との打ち合わせに行くと、名刺を持った人が常に10名近く出てくるそうです。もちろんその中で話をするのは1-2名程度です。他の人は何をやっているのでしょう?

私が20年も前に外資系のシステム会社に勤めていた時、フランスから来た仲間が「あれだけ出てきて、一体みんな何をやっているだ?」と、驚いていました。欧米企業ならせいぜい2名ですね。私が勤めていたフランスの会社も同じ役割の社員が2人以上で打ち合わせに行くと怒られていました。それが日本企業は10名が平気で出てくるのだから、驚かれるのも無理はありません。

国レベルでも同じなのでしょう。人口8千万人のドイツに、人口1億3千万人の日本がGDPを抜かれてしまいました。これを見るだけでも日本の生産性の低さがわかりますし、余剰人員が多く存在していることは明白です。

少ない人数でいかに効率よく仕事をするかを本気で考えないと、ますます日本が他国に置いて行かれることは明らかです。