ビジネス本を読んでいてそんな面白い表現を見つけました。大前研一さんの新刊「ゲームチェンジャー」です。

少し前の時代なら親たちが必死になって子供を有名大学に入学させようとしました。そして有名大学卒という肩書だけで大企業に入り、一生の安定が保証されていました。しかし今の時代、もはや有名大学を卒業したというだけの肩書は意味がありません。子供たちも、名大学の名前に魅力を感じなくなってきています。

考えてみたら、私たち採用する側だって同じです。私自身、送られてきた履歴書を見て、学校欄は特に気にもしません。もっとも、日本国内の誰でも知っているような一流大学を卒業しているのなら、何かを成し遂げた実績の一つとしては評価します。そういう意味では会計士など難しい国家資格を取っている人、スポーツで全国大会レベルの活躍をした人とまったく同じです。

採用する側としてそれより大事なのはスキルです。その人がどういうことが出来て、どういうポテンシャルがあるか、それに尽きるのです。

学ぶ側、就職活動をする側も同じ考えが浸透し始めているということでしょう。

社会人でも同じです。会社を辞めて大学院に入って2年間使ってMBAを取るより、今の自分に必要なスキル、自分が描くキャリアのために必要なスキルを身に付けようという人が増えてきているのです。プログラミング、ファイナンスの専門知識、経営、AIスキルなど、それぞれの分野に特化した授業を自分で選んで受けて、自分の必要なスキルを身に付けていくというわけです。

そういえば最近、私のところにも色々な大学院からDMが届きます。多いのはやはり米国の有名大学で、1か月から半年程度の経営学集中講座や国際ファイナンスというようなタイプの内容です。

これからの時代、こうやってカフェテリア方式に講座を選び、自分に必要なプログラムのみを受講できるカフェテリア方式の授業へのニーズが増えてくるのかも知れません。