先日書いた「七三(ひちさん)」という髪型について仲良しの床屋さんに話してみたところ、七三の髪型自体はまだあり、若い人でもするそうです。ただ七三という呼び方はあまり聞かなくなったとのことでした。
いや、七三どころか最近では髪型名で依頼する人も少ないそうです。「じゃあ、なんて言うの?」と聞くと、写真を見せるだけになったということです。
なるほど…。
以前ならそのために雑誌の切り抜きや自分の古い写真をわざわざ持っていく必要がありました。それよりも説明した方が早かったのです。今の時代なら床屋に来る人のほぼ全員がスマホを持っています。なので希望の髪型を説明するまでもなく、モデルさんの写真をスマホで見せて終わりなのです。
こんなことにもスマホが活躍していたのですね。素晴らしいことです。
しかしその一方で説明能力はますます低下していきます。「前髪はああして、後はこうして…何とかみたいなスタイルで長さはこのくらいで…。」と言うことで表現力が磨かれました。その機会もなくなったわけです。髪型だけではありません。
色々なことについて共通しています。
国語力の低下は、実はこんなところにも原因があるかもしれません。