これ以前も一度書いたと思いますが、今回読んだ記事*では、また最新データで裏付けられていました。

2024年1月2日 普及しないリカレント教育
2024年1月3日 リスキリング

日本ではビジネスパーソンの50%以上が、今、ビジネスに役立つスキルなどを何も勉強していないということです。米国で同じ調査をすると、何もやっていないという人が10%未満なので、あまりにも大きな差があります。

日本の場合は学校を卒業して就職した途端に勉強をやめてしまう人が圧倒的に多いのです。

いまだに一つの会社に一生勤めている人が多く、特に抜きんでたスキルがなくても、年功序列で自動的に昇給していくため、あえて何かを新しく学ぼうとしないのかもしれません。転職を前提にし、そのためにビジネスに役立つスキルを少しでも身に付けようとする米国とは対照的です。人によっては一流企業に就職することが人生のゴールとなっている可能性もあります。

これからの時代、たとえ有名な一流企業に勤めたとしても、そこで定年まで安泰でいられる保証はどこにもありません。欧米式に転職を繰り返し、キャリアアップを狙う必要も出てくるでしょう。

会社側だって同じです。社員に安住してもらうのが企業の目的ではありません。社員の能力を高め、他社に引き抜かれるのを恐れるくらいの緊張感が必要です。その結果、優秀な社員には破格の待遇を出し、転職を引き止めるくらいのことを考えるべきなのです。

社員、会社共に、みんなで平等にぬるま湯に入って安心しているようでは、これからの国際競争で更に他国に抜かれるのは明白です。

(*ITmediaビジネスOnline 2025/9/1 )